個人貨物運送業者の皆様が労災保険に加入するために
労働者災害補償保険というのは、事業に雇われている労働者の生活の安定と福祉の向上を目指す制度です。
本来加入することのできない事業主の方のために特別加入という制度があります。
しかし特別加入するためには、年間100日以上労働者を雇い入れているという要件があり、自分一人でお仕事をする方は加入できないことになります。
他の労働者の方々と同様に仕事をされている方に労働者災害補償保険の恩恵を受けていただくために、一人親方制度があります。
一人親方制度の利用
貨物運送業務の業務上の災害発生率は製造業、建設業に次いで第3位です。
内容としては、交通事故はもちろん、挟まれ、転落などが上位であることからも、それだけ危険度の高い業務だと言うことができるでます。
もちろん事故が無いに越したことはありませんが、転ばぬ先の杖、国が補償する保険である労働者補償保険を有効に利用していただきたいと思います。
一人親方である方が労働者災害補償保険に加入していただくためには、一人親方団体に加入していただかなくてはなりません。
是非この機会に一人親方団体へご加入をお勧めします。

Q.加入するとどんな給付がありますか?
◆仕事中のケガ等が治癒するまで無料で診療が受けられます。
◆休んで4日目からは休業1日につき給付基礎日額の60%相当額が支給されます。
(また休業特別支給金として20%相当額が支給されます。)
◆ケガが治ったとき、障害が残れば給付基礎日額の1級は313日、2級は277日、7級は131日分の年金
が支給されます。もっと軽い障害なら8級は503日分、14級は56日分の一時金が給付されます(また
障害特別支給金が一時金として支給されます)。
◆不幸にして亡くなった時は、遺族の数に応じて1人なら153日分、4人以上245日分の遺族年金が給付
されます(また、遺族特別支給金が一時金として支給されます)。
⇒遺族とは…
生計を維持されていた妻・子・父母等で、妻以外は18歳に達する日以後の最初の3月31日ま
での間にあることまたは55歳以上の人です。
※通勤災害について、個人タクシー業者及び個人貨物運送業者の一人親方については住居と就業の場所
との間の往復の実態が明確ではないこと等から通勤災害の保護の対象となっていません。
Q.費用はどのくらいですか
労働保険事務組合「千葉SR建設親方の会」へご入会していただきます。
入会にあたり必要書類の提出等、加入手続きはすべて社会保険労務士が行います。
入会金 10,000円
会 費 1,000円(1か月)
※会費は入会の月割計算(入会月からその年の年度末までの月数)となります。
保険料
給付基礎日額(1日あたり受けられる補償額)について、法定の特別加入保険料算定基礎額表にある
最低3,500円~最高25,000円までの範囲から実態にあった額を自分で選べます。
選択するにあたり給付基礎日額が低すぎないように決定する必要があります(給付を受ける際に補償
が低くなります)。
*給付基礎日額10,000円を選んだ場合の計算例*
< 保険料の計算 >
3,650,000 × 0.013(13/1000)=47,450円
< 合計金額の計算 >
47,450円 + 10,000円 + 12,000円 = 69,450円
(保険料) (入会金 (会費12か月 )(合計費用)
※ なお、費用の支払いは、一括納付のみとなります。
給付基礎日額 | 保険料算定基礎額 | 給付基礎日額 | 保険料算定基礎額 |
25,000円 | 9,125,000円 | 10,000円 | 3,650,000円 |
24,000円 | 8,760000円 | 9,000円 | 3,285,000円 |
22,000円 | 8,030,000円 | 8,000円 | 2,920,000円 |
20,000円 | 7,300,000円 | 7,000円 | 2,555,000円 |
18,000円 | 6,570,000円 | 6,000円 | 2,190,000円 |
16,000円 | 5,840,000円 | 5,000円 | 1,825,000円 |
14,000円 | 5,110,000円 | 4,000円 | 1,460,000円 |
12,000円 | 4,380,000円 | 3,500円 | 1,277,500円 |